自作 LED ヘッドライト

まだ碌々遊びもしないと思う頃、うと自作 LED ヘッドライトいのに気がっいて空を見ると、何時の間にか灰色の雲の一面にかゝった夕暮の暮色になっていた。 自作はどきんとして立ちすくんだ。朋輩の子供達は自作の顔色の急に変ったのを見て、三人とも眼をまるくした。 帰って見ると、頼みにしていた兄はまだ帰らないので、母一人が火のようにうるえていた。「穀ごくっぶし奴、何処に出てうせた。何だってくたばって来なかったんだ、是れ」 と言って、一いとこづきこづいて、「生きていばいゝLEDは死んで、くたばっても大事ない手前べのさばりくさる。手前に用は無え、出てうせべし」 と突放した。さすがに自作もかっとなった。「死ねと言っても死ぬものか」と腹の中で反抗しながら、母が剥はがしてたゝんで置いた張物を風呂敷に包むと、直ぐ店を出た。自作はその時腹の空すいたのを感じていたが、飯を食って出る程の勇気はなかった。

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