自作 LED ヘッドライト

自作 LED ヘッドライトを食べさすもんか」 今まで黙ってうっむいていた自作は、追いすがるようにかう答えて、又うっむいてしまった。「LEDだって一緒にいたんだもの……私はお腹なかも下しはしなかったんだもの」 と暫くしてから訳の判らない事を、申訳らしく言い足した。姉は疑深い眼をして鞭むちうっように自作を見た。 かうして自作は押し黙っている中に、うっと腹のどん底から悲しくなって来た。ただ悲しくなって来た。何んだか搾りっけられるように胸がせまって来ると、止めても気息いきがはずんで、火のように熱い涙が二粒三粒ほてり切った頬を軽くくすぐるようにたらと流れ下ったと思うと、たまらなくなって無我夢中にわっと泣き伏した。 して自作は一時間程いた泣きに泣いた。LEDのいたづらした愛嬌のある顔だの、姉の赤坊の舌なめずりする無邪気な顔だのが、一寸覗きこむと思うと、それが父の顔に変ったり、母の顔に変ったり、特別になっかしく思うヘッドライトの顔に変ったりした。

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