自作 LED テールランプ

然し出がけに鏡のそばに置いてあるエンゼル自作 LED テールランプの小壜を取って、袂にいそますだけの余裕は持っていた。「姉さんの所に行ったら散々言いっけてゃるからいゝ。死ねと言ったって、人、誰が死ぬものか」そう自作は道々も思いながら姉の家に着いた。 何時いっでも姉はいそと出迎えてくれるのに、今日は近所から預かってある十許ばかりの女の子が淋しそうな顔をして、入口に出て来たばかりなので、少し気先きを折られながら奥の間に通って見ると、姉は黙って針仕事をしていた。勝手がちがって自作はもぢそこいらに立っていた。「まあお坐り」 姉は剣けんのある上眼遣いをして、自作を見据えた。自作は坐ると姉をなだめる積りで、袂から香油を出して見せたが、姉は見かえりもしなかった。「お前お母さんから何んとか言はれたらう。先刻さっき姉さん所にもお前を探しに来たんだよ」

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