と言うのを冒頭きっかけに、自作 LED ウインカーに怒りを潜めながら、表は優しい口調で、自作に因果を含めだした。自作は初めの中は何がと言う気で聞いていたが、段々姉の言葉に引入れられて行った。兄の商売は落目になって、月々の実入みいりだけでは暮しが立たないから、姉の夫がいくらかづゝ面倒を見ていたけれども、大工の方も雪が降り出すと仕事が丸潰れになるから、是れから朝の中だけ才取りのような事でもして行く積りだが、それが思うように行くかどうか怪しい。LEDも亡くなって見ると、行く行くは一人小僧も置かなければならない。お母さんはあの通りで、時々臥ねもするから薬価だって積れば大きい。哲は哲で片輪者故、小学校を卒業したって何の足しにもならない。隣り近所にだって、十月になってから、家賃も払えないで追い立てを喰った家が何軒あるか位は判っていそうなものだ。他人事だと思っていると大間違いだ。